民主主義

 最近初歩的なことをもっと勉強しようと思って政治の基礎の本も読んでいるのですが、mojimojiさんの記事「国民主権をどう考えるか」http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20061006/p1を読みまして、また少しずらした観点からも何か言えるかなということで、以下のコメントについて言及します。

id:ssuguru氏のコメントを取り上げよう。

行政府だって国民主権および(間接的だけど)民主的統制のもとに運営されているのだから「民主主義を否定しない限り」というのは言い過ぎ。適切で痛烈な批判を望む。

 民主主義は「法の支配」を出発点としており、民主主義の手続き自身もまた法律によって定められている。これは「民主主義という制度自体を、民主主義の手続きを通して新たな法律を定めることによって否定する」ことが可能であるということを意味する。ドイツのワイマール共和国からナチスドイツの独裁が誕生したことはその例である。
 このことをふまえるならば、単に手続き上の正統性があるからといって、行政府が民主的統制のもとに運営されるとは限らない、ということが容易に理解されよう。伝統や慣習による束縛が(制度上)存在しない民主主義下の権力は、容易に独裁制に転化しうる不安定さを持っている。