2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

二人の女の子・3

大島弓子の作品「つるばらつるばら」は、継雄という幼い男の子が、いつも夢の中に出てくるとある「家」に行くことを望むところから始まる。その家には「細い道」と「バラの垣根」と「石段」と「木のドア」があり、そしてとある「男の人」がいて、継雄はその…

二人の女の子・2

去年の11月あたりだったか、タリウムを母親に飲ませた少女の事件があった。 彼女のブログの自己紹介欄には確か「夢と現実の区別をなくしたい高校生」と書いてあったと思う。「夢」ではなくて「虚構」だったかもしれないがそんなことはたいした問題ではない。…

拾い物

ソーシャルダーウィニズムでYahoo検索するとここが一番上になるのはどうかと思った。 で、その二番目にこんな文章が↓ http://www.jca.apc.org/peacenet/back/news165b.html 大変面白い。ほんとに高校生が書いてるんだろうか。

ソーシャルダーウィニズムの影

id:kaikai00さんの記事子どもの暴力は表象にすぎない - 今日行く審議会@はてなに書かれていることについて考えてみたい。僕も朝日の記事を読んだときにkaikaiooさんと同様の違和感を感じていたのだが、問題としたいのは朝日の社説のような発想の根っこは何…

ところでid:rnaさんは、宮台真司は酒鬼薔薇の声明文に共感していたのではないと書いていたと思いますが、香山リカとの対談『少年たちはなぜ人を殺すのか』の中で、宮台が「僕自身かっこいいと感じた」と酒鬼薔薇少年の犯罪そのものか声明文に対してだったか…

そういえば

こういったことばがありました。真理ですね。 「どうして、昔のほうが今より良かったのか。」と言ってはならない。このような問いは、知恵によるのではない。(「伝道者の書」7:10)

二人の女の子

桜庭一樹の小説『赤×ピンク』を読んだときにどこかで似たような話をみた気がして、思い当たったのは魚喃キリコのまんが『blue』だった。 これらの作品の何が共通しているのかというと、二人の女の子の親密な関係が少しの間続き、そして最後にはその関係…

僕としては同性愛にどう「対処」するかということについて

やっぱり考えておかないといけないと思うので不完全ながら少しだけ。 認めはしないが強要もせず 信仰の上でやはり僕は同性愛を快く認めるわけにはいかない。リベラルな人々の議論の中で性に関する事柄には特に距離を感じてしまう。しかし自由主義社会の中で…

死の隠蔽と死の物語化

死に対する態度について、隠蔽と物語化に分けられるような気がする。物語化は共同体の装置によって可能になるが(あるいは個人的にも?)、隠蔽は死という現象そのものを消去しようとする。直感的には現代は後者に傾いているような気がするが、果たして。 も…

ダーウィニズムとか

ダーウィニズム論集 (岩波文庫)作者: 八杉龍一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1994/11/16メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (6件) を見る ダーウィニズムがどういう雰囲気の中で受容されていったのかということを考えるうえで興…

自己否定と自己愛

再びid:kmizusawaさんのブクマコメントをネタにちょっと書いてみる。 自己否定とは自己愛の裏返しではないかなと思っています。 のざりんさんの記事で「「もう自分なんて生きている価値がないから、人工呼吸器をつけないでくれ/外してくれ」と願うALS患者の…

自己肯定と自国愛について・その2

前回の「自己肯定愛と自国愛について」に対していくつか反応をもらったのでもう少し書いてみる。 コメント欄にも書いたが、「自分に優しくしてもらえなかった人は他人にも優しくできない」という言説については僕も何人かの方と同様疑問を持っている。しかし…

キレる子供を定点観測――文科省の狂気

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060909it04.htm?from=rss 児童・生徒が授業中などに突然、「キレる」原因を解明しようと、文部科学省は2007年度から、「定点観測」調査に乗り出す。 食事、テレビ視聴などの生活習慣や家庭環境が「キレる」現…

9月26日

転送歓迎とのことなので ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ 転送大歓迎! 教育基本法 臨時国会へ向けて9.26国会前集会のご案内、ご協力のお願い http://www.kyokiren.net●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○9月26日に臨時国会がはじまります。首相最有力候補の安倍晋三氏…

自己肯定と自国愛について

最近、id:kmizusawaさんのブックマークコメントの中に、「自分がやさしくしてもらえなかった人は他人にも優しくできない」ということばは「自分の国を愛することができない人は他国を尊重することもできない」ということばと似ているのではないか、という意…

「死の実感」ということについて

id:rnaさんの記事(http://d.hatena.ne.jp/rna/20060908)を読んで思ったことを書きます。 そもそも「死の実感」とは何か、という話から始めないとよくわからないような気もします。といっても僕自身よくわかりません。死を実感するっていったいどういうこと…

サヨク教師が次々やってくる。

大学で教職用の講義を取っているのだが、ネット右翼の基準からすると僕はかなりの左傾教育を受けているのではないだろうか。 たとえば、「小泉のやんちゃボーズが・・・」云々とか「現場の教員の自由にもっとまかせる方が・・・」云々とか「コンピュートピア…

社会改革と社会進化論

こんにちにおける政治・社会問題のほとんどすべては、社会改革派と社会進化論派の対立として捉えることができる。社会改革派は、自分たちの改革主張をただ述べるだけでなく、社会進化論派の主張と対峙し、その問題点を暴き、説得していく戦略を構築していか…

乙武洋匡さんのブログが炎上した件について。

http://sports.cocolog-nifty.com/ototake/2006/09/post_f549.html この問題の本質というのは皇室における出産というものが明らかに政治的な問題になっているということと、それが政治的な問題になっているということに疑問を感じない、または無理に政治的問…

NIGHT HEAD GENESIS

ちなみに倫理といえば、いまGyaoで放送しているアニメ『NIGTHEAD』の第7話「悔恨」で、主人公が「生まれてきてはいけない命なんてないっ!」ということを叫んでおります。通常、このことばは至極真っ当なものですが、しかしクリスチャンの僕と…

猫殺しの話の続き――「生の実感」か「死の実感」か

id:x0000000000さんのところで書かれていた坂東真砂子さんのことに絡めた記事を読んで書いたコメントをそのままこちらにも掲載します。 「社会によって否定された自己から逆照射する」*1というのは「『死』の実感」から「生の実感」が生まれている、というふ…

「子供を守る」と「子供が怖い」は・・・ああ

こんなページを見つけました。 http://www.secu354.co.jp/intv/intv06022501.htm 子供を犯罪の被害者にも加害者にもしないために 子供たちを見守る83運動推進 性犯罪など凶悪な犯罪から子供たちを守ることが急務となる一方で、犯罪に手を染める少年たちの…

ペットについて

やはりペットの扱いについてまだ気になるのでもう少し書いておく。 ペットが人間の生活圏の中でなければ生きていけないとしても*1、ペットの扱いがまったくの「自由」であっていいということはないと思う。 家畜であれば上質の肉やらミルクやら耐病性やらの…

猫殺しのおばさん*1はスケープゴートだった?

猫殺しについて少し書いてみたい。正直、僕はこの問題に関してはあまり関心はない。そのことを一応断っておく。 さて、例の猫殺しのおばさんについて、というよりそのおばさんに対して起こったかなりのバッシングについてだが、これはもしかしてスケープゴー…

「「あなたのために」 ということばは いつ いかなる時も美しくない」のか

先日の「「子供を守る」と「子供が怖い」は同じ」という記事へのブックマークでid:dustnashes氏より「「あなたのために」 ということばは いつ いかなる時も美しくない」というコメントをいただいた。 このことばは、僕ははてなをやりはじめてから時々見かけ…