そういえば。

 

花のあすか組! (2) (コミック版高口里純文庫)

花のあすか組! (2) (コミック版高口里純文庫)

あーっと、思い出したあ!! んだけど、高口里純の『花のあすか組!』の中に毎日腕に根性焼き(?)*1して、ついでに学校燃やしちゃった女の子が出てきたんです! 
 そおだとも、学校なんか燃やしてあと一年生きたら死ぬのだ! 
 って、そおじゃなくって!!
 これってリストカットの原型じゃないのかしら、もしかして。リストカットの解説ページにある母親との関係がうまくいってないというのにも当てはまっているし。
「月間ASUKA」1986年7月号〜1987年1月号連載分の文庫第2巻に出てきたんですけども。族系の女の子たち(全中裏番組織とか鬼畜レディースとか(爆))がメインキャラの作品なんだけれども、ヨワヨワ系の女の子たちが脇役で出てきて、主人公のあすかに喝を入れられて立ち直るというちょっと強引な筋立ての(笑)エピソードが多数出てくるんですな。で、そういうヨワヨワ系の女の子たちは「甘ったれてる」とか「はあ食いしばれ」とか「豊かになりすぎてるんだ」とか「つっぱれ」とか「ブラジャーとっちまえ」とか言われちゃってるんですが、まあその判断はおいといて。
 作中で出てきたその「根性焼き」なんだけども、どうもおかしい。その子は毎日「根性焼き」入れないと「学校に怖くて行けない」ということになっているのですね。恐らく高口里純の依拠するコードでは、それは「半端な根性焼き」という認識になるんだと思うのだけれど、高口が想定するようなつっぱって生き延びていくのとは違った文化コードのヨワヨワしい子達にどう対峙していくかというのが実はこの『花のあすか組!』のテーマで(多分)*2、それがやっぱりこの時代に高口が作品の中に取り入れていくものとして社会の中に(すでに?)顕在化していたのかなあと。
 リストカットの解説ページを見ると1960年代にアメリカで流行してその後世界に広まっていったというから歴史は浅いようだ。もうちょっと勉強してみる。
 
 

*1:と作中では呼ばれる

*2:ていうか母子関係のうまくいかない少女ってそれこそが少女マンガのフォーマットだったりするのかな。こう見えてまんがはそんなに読んでませんからね。