右翼よりも・・・

http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20060817/mng_____tokuho__000.shtml

文化人、教授など肩書のある人々が『戦争覚悟でやれ』などと過激な言辞を競い合い、右翼団体より過激なことを言っている。右翼機関誌より、書店に並ぶオピニオン誌の方が激しい。

 と鈴木邦夫さんが言っているが、いまや本物の右翼よりも「ネット右翼*1の方が過激になってしまったということだろうか。
 そういえば、以下のようなものもあった。

【PJニュース 08月17日】− 8月15日に小泉純一郎総理大臣が靖国神社を参拝した事を受けて、ヤフーでは「日本の首相が靖国神社を参拝することについてどう考えていますか?」という投票を行っている。16日23時の時点で途中経過を見ると「問題は無い」「控える必要はない」が84%と「控えるべき」という意見に対し大きな差をつけている。

 ライブドアでも「あなたは、総理大臣の靖国神社参拝に賛成ですか?」という投票を行ったが、こちらも82.71%のが賛成に投票している。新聞やTVでは靖国参拝反対の立場に立った報道のほうが多かったので意外に思った人も多いのではないでしょうか。

 産経を除くマスコミ各社は国民感情を見誤っているのだろうか。むしろ分かっていながら世論を誘導しようとしているように思える。8割を超える世論調査結果というのはかなり大きなニュースだと思うのだが、なぜ大手メディアは報じないのだろうか。疑惑の判定で亀田選手を叩きたい時には、ヤフーとライブドアのアンケート結果をしきりに引用していたはずだ。しかし都合の悪い結果には徹底して無視を決め込む、そこにある種の偏向報道を感じずにはいられない。

 これだけネットが普及した時代に、世間から乖離したネットだけの世論があるとも思えないのだが、新聞・TVはこの結果をどう考えているのだろうか。【了】

 これはなんかパブリック・ジャーナリストとかいう制度で投稿された記事らしいけれども、ネットのみのアンケートが通常の世論調査と同等であると素朴に信じているようだ。それでもネットの調査と他のマスコミの調査に食い違いが大きいというのは確かに興味深い。
 僕は自分自身もそうなのだが、ネットだとなにか自分の人格のタガが外れてしまうことがある。大塚英志も似たような経験を話していたので、大塚さんでさえそうなんだから、という風に安心させていたのだが、実はネットだとなにか気持ちの抑制がふっとなくなってしまうということは確かにあると思うのだ。
 ちなみにヤフーの「問題はない」という選択肢は主体性に欠けていて答えやすい面があるように思う。それと、この記事を書いた人の「世論を誘導しようとしているように思える」というのは、どことなく「ネット右翼」的な、踊らされないために過剰に裏を読みたがる、ある種陰謀論的な臭いが漂っているような気がする。 

*1:ネット右翼」というのはある特徴的なコミュニケーション形態の総体を指すので、別にネットに書き込んでいなくても「ネット右翼」な人はいる。それと例の「弱者男性」問題でごねてる人たちも、あんなのはもちろん「ネット右翼」である。